顧客満足/「おもてなし」の心や「気遣い」は伝わってこそ価値がある
教育・コンサルティング事業部の松岡です。
「おもてなし」の心や「気遣い」は伝わってこそ価値があるものです。
しかも仕事ではプロとしての気遣いをいかに発揮できるかですよね。
それは気遣い=相手への配慮だけではなく、プロでない人が知らないこと、メリットになることを伝える、アドバイスすることも重要です。
私は、今でも忘れられないプロの気遣いを受けたことがあります。
今中学生の娘がまだ生後1か月だったころ、夜中に高熱が出たのです。
生まれて間もない赤ちゃんが40度の高熱を出すことは、大変珍しいことなのです。
夜中のため病院にすぐに行くこともできず、育児書を読み漁りましたが、生まれたばかりの赤ちゃんの高熱への対処法が全くなく迷いに迷って救急車を手配しました。
その頃、むやみやたらに救急車を呼ぶことに問題視をするニュースが多発していたのです。
そのため熱ぐらいでいいのかな…と躊躇していたのです。
救急車に乗り込み、病院を探し1次救急が急患処置中で受け入れしてもらえず、2次救急へ搬送…
救急隊の方が必死で病院を探してくださいました。
経緯を確認された中で
「お母さん、我々が救急要請を受けたのは3時です。初めに高熱に気づいたのが2時頃であれば1時間くらい時間差がありますね。もしかして救急車を呼ぶことを躊躇されたのではないですか。」
そうですという私に
「そんな気遣いは無用ですよ。呼ばれて結局何も異常なかったとなってもいいのです。むしろ私たちは間違いであればその方が嬉しいのです。
それよりも病気だったとき、一刻も早く手当も不安の解消もしてあげられます。次から間違いでもなんでも構いませんので、迷わず呼んでくださいね。」
私が何も話さなくても、状況判断でこれだけの気遣いとアドバイスをしてくださったのです。
私が勝手に「救急であるかわからないのに呼んでは迷惑だ」と判断していたことを180度変えてくださり、身近な存在であり100%信頼できると感じました。
娘は生まれつきの腎臓の持病と判明し、早い発見のため治療で今は完治しています。
今でも思い出すだけで感謝の気持ちがあふれます。
あの時、救急隊の方が「気遣いしたんだろうな、もっと早く呼んでくれていいのに…」と心の中だけで思っていただけであれば、私は今のような気持ちでなかったでしょう。
言葉に出して、態度に出して伝えることは重要なのですね。
私たちもそれぞれの仕事のプロとして、相手が気づかないことを気づかせて差し上げられるか、新しい発見で喜びにつなげられるか
この救急隊の方を思い出すたびに、身が引き締まる思いになります。
そして私はこの感動体験を多くの人に語っています。人の優しさは感動を生み伝達されるものなのですね。
その話の中では、感謝だけではなくて違法駐車や夜間救急など様々なことへの協力の大切さなども話題にあがります。
感動が次へつながる…それこそがまさに顧客満足ができるスゴ技ではないでしょうか。