【接遇診断コラム】リピーターを失うとき
- Satoshi Kurosaki
- 2015年4月6日
- 読了時間: 2分
教育・コンサルティング事業部松岡です。
お店にとってリピーターは大切ですよね。
リピーターは「満足」という気持ちから生まれます。
でもこれは一度満足すれば永遠に続くもの…というものではありません。
私はお気に入りのパン屋さんがありました。オープン時にはよく通ったお店です。
高級なパン屋さんで、ちょっとしたスイーツ並みのお値段です。
でも美味しくて、職人気質のパンを愛している印象の接客が好みでした。
引っ越しして離れてしまったのですが、近くまで行った際には必ず立寄り、まとめ買いしていました。
先日そのパン屋さんに久しぶりに行った際、とても残念に思いました。
レジにスタッフが2名いて、休憩の順番の話をしていました。
私が「お願いします」とトレイを持ってきた際、スタッフの方が明らかに無言で戸惑い、不審顔。
私も何事かと止まってしまいました。どうも休憩に行くかレジをするかで悩んだようです。
もう一人のスタッフが「ああ私やるから行ってきて(おそらく休憩に)」と声を掛け、パンを詰める作業をしました。
詰めながら「焼きたてなんでゆるくしときますね」とつぶやくように諸注意。
パンを詰め込みレジを打ち「確認してくださいね」と下を見ながらおつりを渡す。
割愛しているのではないのです。これがすべてなのです…
一度も私の顔を見ず、終始パンをさばく作業をしていました。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の挨拶もなく次々とさばいていました。
せっかくしていた少しのお声掛けも私に向かって伝えていないのでなんか言ってたなという印象のみ。
もちろんパンの受け渡しに支障があったわけではありません。
ただここのパンはスーパーで袋売りしている同じ種類のパンの3倍の値段はします。
それだけの価値のあるこだわりのパンです。
なぜそれに見合った接遇ができないのか。
これでは商品の価値を自ら下げていることになるのです。
美味しいものは世の中に溢れています。
でもここのパンは特別!と感じるには、商品に誇りを持つにふさわしい応対が必須なのです。
リピーターは実はこんなに些細なことから手放してしまうことも多いものなのです。

Comments